家の売却で三井住友トラスト不動産に相談しようか迷ったとき、まず気になるのが「大手他社と何が違うのか」という点だと思います。三井住友トラスト不動産の売却サポートは、住宅設備修理サポート、建物状況調査(検査品質保証付)、土地測量調査を柱に、担当者が必要と判断した場合の清掃サービスを組み合わせた実務型の内容です。ホームステージングやVR・3Dウォークスルーのような「見せ方」を前面に出す訴求は少なく、住宅設備の総額上限や建物状況調査、土地の仮測量など、売却前の実務を一社でまとめて相談したい人に向いています。この記事では、公式情報にもとづき、各サービスの対象条件・保証期間・注意点を整理します。

結論:三井住友トラスト不動産が向いている人
三井住友トラスト不動産のサポートが向いているのは、1971年1月1日以降に建てられた戸建・マンションで、設備トラブルの総額上限を重視する人や、戸建の建物状況調査と土地測量を同時に相談したい人です。反対に、実物のホームステージングやCG・VRでの見せ方を重視したい人には、他社のほうが訴求が強い場合があります。専任・専属専任媒介を前提とするサービスが多く、適用条件も細かいため、まずは大手仲介8社全体の専任媒介サービスを見渡しておくと比較しやすくなります。詳しくは大手仲介8社の専任媒介サービス比較でも整理しています。

三井住友トラスト不動産の売却サービス一覧
三井住友トラスト不動産が売却時に案内している主なサービスは、次の4つに整理できます。

| サービス | 概要 | 主な媒介条件 |
|---|---|---|
| 住宅設備修理サポート | 対象設備の故障を修理。引渡し後6か月、1物件最大500万円(税込) | 専任・専属専任 |
| 建物状況調査(検査品質保証付) | 戸建の建物状況調査を実施し、不具合がなかった部位に検査会社の保証を付与 | 媒介契約(専任限定とは明記なし) |
| クリーニング・リペア | 水回り・空室クリーニングは担当者判断で案内、リペアは有償の部分補修 | 個人・法人売主(宅建業者除く) |
| 土地測量調査 | 現況測量、境界標・越境・高低差の確認など(仮測量) | 専任・専属専任3か月 |
いずれも、公式ページに明記された条件を満たした場合に案内されるサービスで、媒介契約を結べば自動的にすべて使えるという設計ではありません。次の章から、代表的な2つの目玉サービスを詳しく見ていきます。
目玉サービス1:建物状況調査・検査品質保証
戸建向けの「建物状況調査(検査品質保証付)」は、媒介契約を締結した個人の売主が対象です。公式ページ上では専任・専属専任限定とは明記されていないため、媒介契約の種類による適用可否は店舗へ確認するのが確実です。

対象となる戸建の条件
対象は築30年以内、3階建て以下、床面積500㎡未満の戸建です。賃貸中の物件、店舗・事務所、原則として併用住宅は対象外とされています。
保証の仕組みと期間
専門の検査員が建物状況調査を行い、調査時点で不具合が見つからなかった対象部位について、引渡し後に不具合が判明した場合に検査会社が補修する仕組みです。検査から引渡しまでを含めた枠組みは最長1年3か月です。ここで注意したいのは、この「1年3か月」は建物状況調査・検査品質保証の枠組みの期間であり、後述する住宅設備修理サポートの「引渡し後6か月」とは別の制度だという点です。両者を混同すると、保証が使える期間を誤って理解してしまうため、資料や見積もりで数字を見るときは、どちらの制度の期間かを必ず確認してください。
費用負担の考え方
会社負担となるのは現場検査料です。検査の結果、保証の対象として適合しなかった場合、適合させるための補修費や再検査料は売主負担になります。つまり、検査を受けたからといって必ず費用ゼロで保証が付くわけではなく、検査自体は会社負担でも、その後の対応によっては費用が発生し得るということです。
建物状況調査の限界
この検査は、対象部位に調査時点で不具合がないことを確認したうえでの保証であり、建物に瑕疵がないこと自体を保証するものではありません。また、別メニューとして用意されている既存住宅瑕疵保証は、被保証者が買主となる制度で、シロアリ被害を対象外とする特約があるなど、検査品質保証付とは条件が異なります。どちらの制度を指しているのか、担当者との会話の中でも明確にしておくと安心です。公式ページは検査品質保証付および建物状況調査・瑕疵保証で確認できます。
目玉サービス2:住宅設備修理サポート
住宅設備修理サポートは、新たに専任媒介または専属専任媒介を締結する個人・法人の売主(宅建業者を除く)を対象に、対象設備の故障修理を支援する制度です。
対象物件と築年数
対象は戸建・区分マンションの居住用住戸で、1971年1月1日以降築であることが条件です。空室の場合は、原則として媒介契約締結時点で空室期間6か月以内であることが求められますが、売主の立会いで動作確認ができれば例外的に対象となる場合があります。
保証期間と上限額
保証されるのは引渡し後6か月で、1物件あたりの上限は最大500万円(税込)です。1回あたりの修理限度額は、同等機能の製品を新たに調達する場合の価格が基準になります。この「6か月」は住宅設備修理サポート固有の期間であり、前章で説明した建物状況調査・検査品質保証の「最長1年3か月」とは別の制度です。両方を利用する場合でも、期間や条件を混同しないよう注意してください。
対象外になるケース
賃貸中の物件、設備の修補が免責されているケース、動作確認ができない設備、査定価格と実際の媒介価格が大幅に乖離している場合などは対象外です。また、原則として媒介契約から6か月以内に売買契約を締結することが条件とされているため、販売期間が長引く場合は適用可否を早めに確認しておくと安心です。公式ページは住宅設備修理サポート(売主)です。
売却前の販売支援|清掃とリペア
三井住友トラスト不動産は、他社のようにホームステージングやVR・3Dウォークスルーを前面に打ち出すというより、清掃と部分補修を中心とした実務的な販売支援を案内しています。
水回りクリーニング・空室クリーニング
水回りクリーニングは、キッチン・浴室・洗面・トイレを各1か所(戸建はトイレ2か所まで)対象とします。空室クリーニングは、これにレンジフードや居室等の簡易清掃を加えた内容です。対象は個人・法人の売主(宅建業者を除く)で、戸建・区分マンションが対象、賃貸中の物件は対象外です。
清掃は「希望すれば必ず使える」わけではない
ここで必ず押さえておきたいのが、このクリーニングは担当スタッフが売却活動に必要と判断した場合に利用できるという位置づけです。希望したら自動的に受けられるものではなく、担当者の判断が前提になります。物件の状態や販売戦略によっては案内されないこともあるため、清掃を希望する場合は担当者に相談のうえで確認してください。
リペアは有償サービス
床や壁の傷・へこみなどを直す「リペア」は、クリーニングとは別のメニューで、有償サービスです。クリーニングとリペアを同じ扱いだと考えて依頼すると、想定外の費用が発生することがあるため、対象範囲と費用は見積もりの段階で確認しておくとよいでしょう。公式ページはクリーニングおよびリペアです。
設備修理サポートの上限500万円や建物状況調査の枠組みは、あくまで条件を満たした場合の話です。ご自宅がどのくらいの価格で売れそうか、まずは目安を把握しておくと、サービスの条件と実際の売却プランを照らし合わせやすくなります。
土地測量調査と買取・資金化の相談
土地測量調査(仮測量)
土地測量調査は、専任・専属専任媒介を3か月で締結した個人・法人の売主(宅建業者を除く)を対象に、土地・戸建・一棟マンション・アパートで敷地500㎡までの物件に案内されるサービスです。現況測量、建物配置、敷地内の高低差、セットバックの概算、境界標・越境の確認などを行います。
仮測量は確定測量ではない
ここで重要なのは、この土地測量調査はあくまで仮測量であり、確定測量や境界明示の代替にはならないという点です。買主との成約後に、あらためて確定測量が必要になる場合もあり、その際の費用は売主負担となります。「測量してもらったから境界は確定した」と誤解しないよう、仮測量と確定測量の違いを担当者に確認しておきましょう。公式ページは土地測量調査です。
買取・資金化は個別相談
東急リバブルの売却保証や野村の仲介+の買換保証のように、期限までに売れなければあらかじめ決めた条件で買い取るという制度は、公式ページ上で明確な共通メニューとしては案内されていません。買取や資金化を検討したい場合は、担当者への個別相談が前提になります。自社買取なのか、買取会社の紹介なのかといった枠組みも含めて、事前に確認しておくことをおすすめします。
利用条件|媒介契約・築年数・面積・価格上限
三井住友トラスト不動産の主なサービスの利用条件を整理すると、次のようになります。
| サービス | 媒介契約 | 築年数・面積等 | その他の主な条件 |
|---|---|---|---|
| 住宅設備修理サポート | 専任・専属専任 | 1971年1月1日以降築の戸建・区分マンション | 空室は原則6か月以内、契約後原則6か月以内に売買契約 |
| 建物状況調査(検査品質保証付) | 媒介契約(専任限定とは明記なし・要確認) | 築30年以内、3階建て以下、延床500㎡未満の戸建 | 賃貸中・店舗事務所・併用住宅は原則対象外 |
| クリーニング | 個人・法人売主(宅建業者除く) | 戸建・区分マンション | 賃貸中は対象外、担当者判断が前提 |
| 土地測量調査 | 専任・専属専任3か月 | 敷地500㎡までの土地・戸建・一棟マンション・アパート | 仮測量、確定測量の代替ではない |
いずれも公式Webに明記されていない細部の適用条件があり得るため、最終的には店舗への確認が欠かせません。他社では「査定価格の125%以内」のように売出価格の上限が具体的に示されているケースもありますが、三井住友トラスト不動産のページでは一律の数値が明示されていない項目もあります。数値が確認できない部分は、この記事でも推測せずに「店舗へ確認」としています。
メリット
- 住宅設備修理サポートの上限が1物件最大500万円(税込)とまとまった金額で、対象設備の故障をまとめてカバーしやすい。
- 戸建の建物状況調査と検査品質保証、土地測量調査を同じ会社で相談できるため、戸建・土地が絡む売却で窓口を一本化しやすい。
- 2025年度の実績では取扱件数9,288件、取扱高7,710億円と、信託銀行系3社の中でも件数・規模が大きく、拠点や担当実績を比較材料にしやすい。
- 清掃やリペアなど、実務的な現場対応のメニューが用意されている。
デメリット・注意点
- 住宅設備修理サポートの保証期間は引渡し後6か月で、みずほ不動産販売の1年や三菱UFJ不動産販売の2年と比べると短めの設計です。
- 清掃は担当者が必要と判断した場合に案内されるサービスで、希望すれば必ず利用できるとは限りません。
- リペアは有償サービスであり、クリーニングと混同しないよう注意が必要です。
- 土地測量調査はあくまで仮測量で、確定測量ではありません。成約後に確定測量が必要になった場合の費用は売主負担です。
- 建物状況調査で不適合と判定された場合、適合させるための補修費や再検査料は売主負担になります。
- ホームステージングやVR・3Dウォークスルーなど、見せ方を強化するメニューは主要ページで強く訴求されていません。
他社との違い
三井住友トラスト不動産は、みずほ不動産販売・三菱UFJ不動産販売と並ぶ信託銀行系の仲介会社です。2025年度の実績では取扱高6位(7,710億円)、みずほ不動産販売は8位(6,855億円)、三菱UFJ不動産販売は9位(6,133億円)と、3社とも大手仲介8社の中では中位に位置しますが、取扱件数では三井住友トラスト不動産が9,288件と3社の中で最も多くなっています。
サービス内容を比べると、住宅設備の保証期間はみずほ不動産販売が1年、三菱UFJ不動産販売が2年である一方、三井住友トラスト不動産は6か月と短めです。ただし三井住友トラスト不動産は1物件最大500万円という総額上限を明確に打ち出しており、みずほ不動産販売の「1機器1回15万円」という設計とは考え方が異なります。清掃についても、みずほ不動産販売の外壁手洗い洗浄や、三菱UFJ不動産販売の水回り4点クリーニング(会社負担)と比べ、三井住友トラスト不動産は担当者判断が前提になる点が異なります。3社をまとめて比較したい場合は、信託系3社の売却サービス比較で詳しく整理しています。
東急リバブルや三井のリハウスなど、より広い大手仲介8社全体との比較は大手仲介8社の専任媒介サービス比較、各社の2025年度実績を含めた業界全体のランキングは不動産仲介会社ランキングTOP10もあわせてご覧ください。
申込み前に担当者へ確認したい質問
三井住友トラスト不動産に相談する際は、公式資料に明記されていない部分も多いため、次の質問を担当者にぶつけておくと、後から「対象外だった」という誤解を防ぎやすくなります。
- この物件は住宅設備修理サポート・建物状況調査・土地測量調査のどれが対象になるか。対象外の場合は理由は何か。
- 各サービスは無料か。仲介手数料以外に検査費・再検査料・補修費がかかる場面はあるか。
- 複数のサービスを同時に利用できるか。
- 売出価格を変更すると、サービスの対象から外れることはあるか。
- 建物状況調査で不適合と判定された場合、補修費と再検査料は誰が負担するか。
- クリーニングは自分の物件でも案内してもらえるか。判断基準はあるか。
- 土地測量調査の結果と、実際の確定測量が食い違った場合、費用や責任はどうなるか。
まとめ:設備の総額上限と一社完結の実務対応を重視する人に
- 三井住友トラスト不動産の売却サポートは、住宅設備修理サポート・建物状況調査(検査品質保証付)・土地測量調査を柱にした実務型の内容
- 住宅設備修理サポートは引渡し後6か月、1物件最大500万円(税込)。建物状況調査・検査品質保証の「最長1年3か月」とは別の制度なので混同しない
- 清掃は担当者が必要と判断した場合に案内され、希望すれば必ず使えるわけではない。リペアは有償サービス
- 土地測量調査はあくまで仮測量で、確定測量の代替にはならない
三井住友トラスト不動産は、派手な演出よりも設備・建物・土地まわりの実務対応を一社でまとめたい人に向いた選択肢です。とはいえ、期間や条件を他社と混同したまま契約すると、想定していたサポートを受けられない可能性があります。気になるサービスがあれば、条件を担当者に一つずつ確認したうえで、他の大手仲介や信託系3社とも比較検討することをおすすめします。
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※2026年7月時点。サービス内容・対象エリア・条件は変更または終了する場合があります。


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