三菱地所ハウスネットの「あんしんサービス」は、建物・住宅設備の検査保証に加えて、ホームステージングやVR・3Dウォークスルー、土地の地盤調査まで、売却活動を段階的に支える大手ならではのラインナップが特徴です。三菱地所グループの一員として培ってきたブランド力と、幅広いメニューの組み合わせで、空室のマンションから戸建て、土地まで幅広い物件タイプに対応しています。ただし、専任媒介を結べばすべてのメニューが無条件で使えるわけではなく、物件条件やエリア、会社側の判断によって適用の可否が変わる点は押さえておきたいところです。この記事では、三菱地所ハウスネットの「あんしんサービス」の全体像と、目玉となる建物・設備保証、販売支援、土地関連サービスの内容、利用条件、メリット・デメリットまでを整理します。

結論:三菱地所ハウスネットが向いている人
先に結論からお伝えすると、三菱地所ハウスネットのあんしんサービスは、次のような方に向いています。

- 建物保証に加えて、オンライン内覧やCG・3Dで空室の物件を見せたい人
- 土地の地盤・液状化リスクや現況測量まで、まとめて相談したい人
- 直接買取だけに絞らず、複数の買取会社やリースバック会社を比較したい人
三菱地所グループの仲介実績は、法人仲介を担う三菱地所リアルエステートサービスと合算した数値で公表されており、三菱地所ハウスネット単体の順位は明確にはなっていません。仲介会社全体の規模感を確認したい場合は、不動産仲介会社ランキングTOP10比較もあわせて参考にしてください。
三菱地所ハウスネットの売却サービス一覧
三菱地所ハウスネットが「あんしんサービス」として案内しているメニューは、大きく分けると次の4分野です。

| 分野 | 主なメニュー |
|---|---|
| 建物・設備の安心 | 建物検査保証、住宅設備検査保証、24時間緊急対応 |
| 販売演出 | ホームステージング、VRホームステージング、3Dウォークスルー、プロカメラマン撮影、ハウスクリーニング |
| 土地向け | 地盤調査、簡易液状化判定、土地現況仮測量図の作製、土地清掃 |
| 早期売却・資金化 | 買取サポート(買取候補会社の紹介)、リースバックサポート(事業者紹介) |
メニューの幅広さは大手の強みですが、すべてのメニューが専任媒介を結べば自動的に付帯するわけではありません。個別メニューには追加の条件があり、提携会社が実施する場合もあるため、まずはどのメニューが自分の物件に当てはまるかを確認することから始めるのが実務的です。より広く大手8社を比較したい場合は、大手不動産仲介8社の専任媒介サービス比較もあわせてご覧ください。
目玉サービス1:建物検査・保証
あんしんサービスの中核のひとつが「建物検査保証」です。専門の検査員が建物状況調査を行い、対象となる雨漏りやシロアリ被害などの不具合が見つかった場合に、引渡しから最長2年、最大500万円まで保証する仕組みです。

あわせて、水回りや鍵、窓ガラスなどのトラブルに対応する24時間緊急対応サービスも用意されています。売却後すぐのトラブルに備えたい売主・買主双方にとって安心材料になるメニューです。
建物検査は、非破壊・目視を中心とした調査であり、瑕疵がまったくないことそのものを保証するものではありません。検査で適合と判定された部位・不具合が、保証の対象になるという位置づけで理解しておくと誤解が少なくなります。
詳しい保証範囲・免責事項は、公式のあんしんサポートページと5つのあんしんページで確認できます。
目玉サービス2:住宅設備保証
住宅設備検査保証は、エアコンや浴室、キッチンといった住宅設備を検査し、適合した機器・部位に故障が発生した場合に保証するメニューです。
公式ページの案内では、建物検査保証のように「最長2年・最大500万円」といった一律の上限・年数は本文中で明記されていません。設備1台あたりの上限額や保証年数、対象となる機器の範囲は物件・時期によって変わる可能性があるため、詳細は店舗へ確認することをおすすめします。
他社では、みずほ不動産販売が「1機器1回15万円(税込)・引渡し後1年」、三菱UFJ不動産販売が「1物件最大500万円(税込)・引渡し後2年」など、上限額や期間を数字で明示しているケースもあります。三菱地所ハウスネットで検討する際は、同様の条件を店舗担当者に個別確認しておくと、他社との比較がしやすくなります。
数値が公表されていないからといって不利というわけではなく、物件の設備構成や築年数、エリアによって適用範囲を個別に判断している可能性があります。査定を依頼する段階で「うちの設備はどこまで対象になりそうか」を具体的に聞いておくと、契約後に「思っていた保証と違った」という食い違いを防ぎやすくなります。
売却前の販売支援(清掃・写真・ステージング)
三菱地所ハウスネットは、物件の見せ方を整える販売支援メニューも充実しています。
- ホームステージング:家具・小物を使って室内を演出するメニューです。共通条件を満たし、かつ会社が販売活動上必要と判断した物件が対象となります。
- VRホームステージング:CGで家具を配置し、空室でも生活イメージを見せられるメニューです。
- 3Dウォークスルー:オンライン上で室内を立体的に確認できる仕組みで、遠方の購入検討者への訴求に向いています。
- プロカメラマン撮影:ポータルサイトや広告素材の写真品質を高めます。
- ハウスクリーニング:売却活動開始前の室内清掃メニューです。
VRや3Dウォークスルーを積極的に案内している点は、空室のマンション・戸建てを遠方の購入希望者にも訴求したい売主にとって、他社と比較する際のポイントになります。特に居住中で家具の入れ替えが難しい物件や、すでに退去済みで生活イメージが伝わりにくい空室では、CG・VRによる演出が現地内覧前の検討材料として役立つ場面があります。詳細はホームステージング、VRホームステージング、3Dウォークスルーの各公式ページで確認できます。
販売演出のメニューをどこまで使えるかは、会社の判断や物件の状態によって変わります。自宅がいまどのくらいの価値で売れそうか、まずは目安を把握しておくと、演出メニューの要否も判断しやすくなります。
土地・買替え・買取関連サービス
戸建てや土地の売却では、地盤や境界に関する不安を持つ売主も多いはずです。三菱地所ハウスネットは、次のような土地向けメニューを用意しています。
- 地盤調査
- 簡易液状化判定
- 土地現況仮測量図の作製
- 土地清掃
注意したいのは、この仮測量は確定測量ではないという点です。境界標や越境の有無を大まかに把握するための調査であり、買主の建築計画を保証するものでもありません。また、土地現況仮測量は原則として敷地500㎡未満などの条件があり、有料オプションが発生する場合もあるため、対象の広さや費用は事前に確認しておくと安心です。詳細は土地に関する調査、現況測量のページで確認できます。
早期売却や資金化を考えている場合は、次の2つのメニューが用意されています。
- 買取サポート:複数の買取候補会社を紹介し、より良い条件の売却先を探すメニューです。三菱地所ハウスネット自身が直接買い取る「自社買取」とは異なる、事業者紹介型のサービスです。
- リースバックサポート:リースバック事業者を紹介し、自宅を売却したあとも賃借して住み続ける選択肢を支援するメニューです。こちらも三菱地所ハウスネット自身が住宅を買い取って貸し出す仕組みではなく、事業者紹介型として案内されています。
買取・リースバックは、いずれも「三菱地所ハウスネットが直接引き取ってくれる」わけではなく、提携する事業者を紹介してもらう仕組みだと理解しておくと、他社の自社買取サービスと比較しやすくなります。公式の買取サポート、リースバックサポートもあわせてご確認ください。
利用条件|専任媒介、築年数、面積、価格上限
あんしんサービスの多くに共通する基本条件は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 媒介契約 | 原則、専任媒介または専属専任媒介を3か月で締結する個人・法人(宅建業者を除く) |
| 売出価格 | 当初売出価格が査定価格の125%以内 |
| 仲介手数料 | 宅建業法上限相当の規定仲介手数料を支払うこと |
| エリア | 営業エリア内であること |
| その他 | 個別メニューに追加条件があり、提携会社が実施する場合もある |
この共通条件は「あんしんサービス」全体の土台にあたりますが、建物検査保証・住宅設備検査保証・ホームステージング・VR・土地調査といった個々のメニューには、それぞれ別の条件が追加される可能性があります。「専任媒介を結んだから全メニューが使える」という理解ではなく、メニューごとに対象になるかを確認する姿勢が大切です。公式の共通条件ページもあわせてご確認ください。
また、当初売出価格が査定価格の125%以内という条件は、売却活動の途中で値下げ交渉に応じたり、逆に強気の価格設定に変更したりする場合にも影響し得るポイントです。価格戦略を大きく変えるときは、あんしんサービスの適用が継続するかどうかを担当者に確認しておくと、後から対象外と分かる事態を避けやすくなります。
売却活動全体の流れをまだ把握できていない場合は、不動産売却の流れを先に確認しておくと、あんしんサービスをどのタイミングで使うか判断しやすくなります。
メリット
- 建物・住宅設備の検査保証で、引渡し後のトラブルリスクを一定程度抑えられる
- VR・3Dウォークスルーなど、オンラインでの見せ方が充実しており、空室や遠方の購入検討者への訴求がしやすい
- 地盤調査・簡易液状化判定・仮測量など、土地特有の不安に対応するメニューがまとまっている
- 買取会社・リースバック事業者を複数比較できる仕組みがあり、選択肢を広げやすい
デメリット・注意点
- 「あんしんサービス」という名称のもと多くのメニューが並ぶが、全メニューが自動的に付帯するわけではない。
- 会社の判断、対象エリア、物件条件(築年数・面積・価格帯など)によって適用可否が変わる。
- 買取サポート・リースバックサポートは、いずれも事業者紹介型のサービスであり、三菱地所ハウスネット自身が直接買い取る仕組みではない。
- 住宅設備検査保証の個別上限額・保証年数など、公式ページ本文で一律の数値が示されていない項目がある。適用条件は店舗へ確認する必要がある。
- 土地の仮測量は確定測量ではなく、境界確定の代替にはならない。
デメリットと言っても、これは三菱地所ハウスネットに限った話ではなく、専任媒介の特典を売りにする大手各社に共通する構造です。「メニューの多さ」に安心しきるのではなく、「自分の物件が何に当てはまるか」を一つひとつ確認する視点を持つと、期待と実際のサービス内容のずれを防ぎやすくなります。
他社との違い
大手仲介各社は、建物・設備保証を軸にしながらも、それぞれ強みの置き方が異なります。
| 会社 | 建物保証の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 三菱地所ハウスネット | 最大500万円、最長2年 | VR・3D・プロ撮影など販売演出の幅が広く、土地の地盤・液状化調査もそろう |
| 東急リバブル | 最大500万円、最長2年 | 建物・設備保証に加え、売れ残り時の売却保証・直接買取まで用意 |
| 三井のリハウス | 360°サポートで最大500万円 | 専任・専属専任だけでなく一般媒介契約も対象とする点が特徴 |
| 住友不動産ステップ | 最大500万円、引渡し後2年 | 実物のホームステージングや土地の草刈り・仮測量まで幅広い |
| 野村の仲介+ | 最大500万円(税別)、築年数で2〜5年 | 保証系・演出系から原則1メニューを選ぶ選択制 |
| みずほ不動産販売・三菱UFJ不動産販売 | 検査適合物件の買主向けに最大1,000万円・1年 | 買主向け瑕疵保証の上限額が大きい |
※各社の条件の詳細は本文中で紹介している各社の解説記事、および各社公式サイトをご確認ください。
三菱地所ハウスネットは、建物保証の上限額・期間だけを見れば他の大手と大きくは変わりません。むしろVR・3Dウォークスルー・プロカメラマン撮影といった販売演出の幅の広さと、地盤調査・簡易液状化判定を含む土地向けメニューのそろい方が比較のポイントになります。8社全体の条件をまとめて見比べたい場合は、大手不動産仲介8社の専任媒介サービス比較で確認してください。
選び方の目安としては、保証の上限額や期間の長さそのものより、「自分の物件タイプ・エリア・築年数で、実際に何が使えるか」を各社の担当者へ具体的に確認したうえで比較するほうが、あとから対象外と分かる食い違いを防ぎやすくなります。特に土地やマンション、戸建て、空室か居住中かによって有効なメニューが変わるため、優劣ではなく相性で判断するのが実務的です。
申込み前に担当者へ確認する質問
あんしんサービスを検討する際は、契約前に次のような質問を担当者へ投げかけておくと、後々の認識違いを防げます。
- この物件はどのメニューの対象か。対象外なら理由は何か。
- サービスは無料か。仲介手数料以外に検査・再検査・補修費がかかるか。
- 複数のメニューを併用できるか。
- 売出価格を変更すると、適用対象から外れるか。
- 検査で不適合だった場合、補修費と再検査費は誰が負担するか。
- 住宅設備検査保証の1回あたりの上限額・保証年数はどのくらいか。
- 買取サポート・リースバックサポートは、どの事業者を何社紹介してもらえるか。仲介手数料はかかるか。
まとめ:三菱地所ハウスネットのあんしんサービスは「使えるメニューの見極め」がカギ
最後に、この記事の要点を整理します。
- 三菱地所ハウスネットの「あんしんサービス」は、建物・住宅設備の検査保証、VR・3Dなどの販売演出、土地の地盤調査・仮測量、買取・リースバックの事業者紹介まで幅広い
- 共通条件は専任・専属専任媒介3か月、査定価格の125%以内の売出価格、規定仲介手数料、営業エリア内だが、個々のメニューには別途条件がある
- 建物検査保証は最長2年・最大500万円。住宅設備検査保証は一律の上限額・年数が公式に明記されておらず、詳細は店舗へ確認が必要
- 買取サポート・リースバックサポートはいずれも事業者紹介型で、三菱地所ハウスネット自身が直接買い取る仕組みではない
「あんしんサービス」という名称だけを見ると心強く感じますが、実際に使えるかどうかは物件条件・エリア・会社の判断次第です。まずは自分の物件がどのメニューの対象になりそうか、担当者への確認とあわせて、複数社の査定を比較しながら判断していくのがおすすめです。
三菱地所ハウスネットを含む複数社を比較する前に、まずは自宅の資産価値の目安を把握しておくと、各社の提案内容を見比べる際の共通のものさしになります。
※2026年7月時点。サービス内容・対象エリア・条件は変更または終了する場合があります。


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