令和7年度 問37 重要事項説明(貸借の説明事項・区分所有建物・建物状況調査)
正解番号
4
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令和7年度試験問題PDF(不動産適正取引推進機構)を開くこの問題の結論
正しいのは肢4。既存建物の売買では建物状況調査(インスペクション)の実施の有無と結果の概要が説明事項で、対象となる調査は原則実施後1年以内のものだが、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の共同住宅等では2年以内に拡大されているため、1年6か月前の調査も説明対象となる。建物の貸借では建築基準法などの法令上の制限は原則説明不要(肢1)、規約は「案」の段階でも説明必要(肢2)、借賃以外の金銭は「額と授受の目的」が説明事項で保管方法は不要(肢3)という対比で解く。
選択肢ごとの解説
※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。
- 1記述は誤り ×
論点: 建物の貸借の媒介でも、準防火地域内の建築物の構造制限の概要を説明する必要があるか。
誤り。建築基準法61条の建築物の構造に係る制限のような「法令上の制限」は、建物を建てたり改築したりする者にとって重要な情報であり、建物の「貸借」では原則として説明不要(借主は建築行為をしないため)。売買・交換や宅地の貸借であれば説明が必要になる、という取引態様ごとの違いを突いた肢。
- 2記述は誤り ×
論点: 専有部分の用途制限に関する規約がまだ「案」の段階なら、説明しなくてよいか。
誤り。区分所有建物の売買では、専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めは、まだ案の段階であっても「その案」を説明しなければならない。分譲時にはまだ管理規約が正式に成立していないことが多いため、案の段階から説明対象とされている。
- 3記述は誤り ×
論点: 借賃以外に授受される金銭について、額・目的に加えて「保管方法」まで説明が必要か。
誤り。建物の貸借の媒介では、借賃以外に授受される金銭(敷金・礼金など)の「額」と「授受の目的」を説明すれば足り、その保管方法は説明事項ではない。なお、貸借終了時における敷金等の精算に関する事項が別途説明事項とされている点と混同しないこと。
- 4記述は正しい ○正解肢
論点: RC造の共同住宅では、1年6か月前に実施した建物状況調査も説明の対象になるか。
正しい。既存建物の売買・交換(貸借も同様)では、建物状況調査を実施しているかどうか、実施している場合はその結果の概要を説明しなければならない。説明対象となる調査は原則として実施後1年以内のものだが、鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造の共同住宅等については2年以内に緩和されている。1年6か月前の調査はこれに含まれるため、実施したことと結果の概要を説明する必要がある。
間違えやすいポイント
①建物状況調査の「1年以内」だけ覚えていると肢4を誤りと判断してしまう。RC・SRC造の共同住宅等は「2年以内」という例外を押さえること。②法令上の制限は「建物の貸借だけ原則不要」という整理が崩れやすい(宅地の貸借では必要な点に注意)。③「案の段階だから説明不要」は区分所有建物の定番ひっかけで、規約関係は案を含めて説明対象。④金銭関係は「額と目的」まで、保管方法・支払時期などの余計な要素を付け加えるひっかけに注意。
覚え方
「建物を借りるだけの人に建築ルールは関係ない(建物貸借は法令上の制限が原則不要)」「規約は“案”でも説明」「インスペクションは原則1年、マンション(RC・SRC)は2年」
類似オリジナル問題で理解度チェック
※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。
【オリジナル問題】宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、説明の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする。
- 1木造の既存の戸建て住宅の売買の媒介を行う場合、1年6か月前に実施された建物状況調査があるときは、その結果の概要を説明しなければならない。
- 2宅地の貸借の媒介を行う場合、当該宅地に係る都市計画法・建築基準法等の法令上の制限は説明する必要がない。
- 3区分所有建物の売買の媒介を行う場合、一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めが案の段階であるときは、その案を説明しなければならない。
- 4建物の貸借の媒介を行う場合、敷金など契約終了時に精算することとされている金銭の精算に関する事項は、説明する必要がない。