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令和7年度 問32 自ら売主制限(手付金等の保全措置・手付解除・損害賠償額の予定)

正解番号

2

問題文は公式PDFでご確認ください

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この問題の結論

業者が自ら売主・買主が非業者(代金4,000万円)の場面で、8種制限のうち手付金等の保全措置・手付解除・損害賠償額の予定を横断的に問う問題。違反しないのは肢2で、完成物件では手付金等が代金の10%(400万円)以下かつ1,000万円以下なら保全措置なしで受領できる。保全措置は「受領する前」に講じる必要があること(肢1)、売主からの手付解除は倍額の現実の提供が必要なこと(肢3)、損害賠償の予定額は代金の2割が上限であること(肢4)が他の肢の急所となる。

選択肢ごとの解説

※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。

  • 1記述は誤り ×

    論点: 未完成物件で、中間金を受け取ってしまってから保全措置を講じるのでも許されるか。

    違反する。未完成物件では手付金等が代金の5%(本問では200万円)以下かつ1,000万円以下なら保全不要なので、最初の手付金200万円の受領自体は適法。しかし中間金200万円を加えると合計400万円となり5%を超えるため、中間金を受領する「前」に、既に受け取った手付金も含めた全額について保全措置を講じなければならない。受領した後で保全措置を講じるのでは手遅れで、法41条に違反する。

  • 2記述は正しい ○正解肢

    論点: 完成物件で、代金の1割ちょうどの手付金を保全措置なしで受け取れるか。

    違反しない。完成物件(工事完了後)では、手付金等が代金の10%以下かつ1,000万円以下であれば保全措置は不要。手付金400万円は代金4,000万円のちょうど10%であり「超える」場合に当たらないため、法41条の2の保全措置を講じずに受領できる。

  • 3記述は誤り ×

    論点: 売主業者が、受け取った手付金をそのまま返しただけで契約を一方的に解除できるか。

    違反する。業者が自ら売主となる売買で受領した手付は、常に解約手付としての性質を持つ(法39条)。売主側から手付解除をするには、相手方が履行に着手するまでに、手付の「倍額」(本問では1,000万円)を現実に提供しなければならない。受領した500万円を返還しただけの一方的な解除は認められない。

  • 4記述は誤り ×

    論点: 債務不履行解除に伴う損害賠償の予定額を代金の2割を超える額とする特約は有効か。

    違反する。業者が自ら売主となる売買では、債務不履行を理由とする解除に伴う損害賠償の予定額と違約金の合計は、代金の2割(本問では800万円)を超えてはならない(法38条)。1,000万円とする特約はこれを超えており、超える部分が無効になるだけでなく、特約を定めること自体が法違反となる。

間違えやすいポイント

保全措置の要否は「これから受け取る額」単独ではなく「既に受領した手付金等との合計額」で判定する点が最大のひっかけ。肢1は手付金200万円(5%ちょうど)だけ見るとセーフに見えるが、中間金との合計400万円で判定し、しかも受領前に保全が必要。また「5%・10%ちょうど」は基準を「超えて」いないので保全不要、という境界値の処理も混同しやすい。手付解除は「返すだけ」でなく「倍返し」、損害賠償の予定は「2割まで」とセットで整理する。

覚え方

「未完成5%・完成10%、どっちも1,000万円。超えるなら“もらう前に”保全」「売主の手付解除は倍返し」「賠償予定・違約金は合わせて2割まで」

類似オリジナル問題で理解度チェック

※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。

【オリジナル問題】宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBとの間で建築工事完了前のマンション(代金6,000万円)の売買契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。

  1. 1Aは、保全措置を講じることなくBから手付金300万円を受領した。
  2. 2Aは、手付金300万円を受領した後、保全措置を講じることなくさらに中間金300万円を受領した。
  3. 3Aは、Bとの間で、債務不履行による解除に伴う損害賠償の予定額を1,500万円とする特約を定めた。
  4. 4Aは、Bが契約の履行に着手する前に、受領済みの手付金300万円を返還して契約を解除した。

関連論点の問題