令和4年度 問31 媒介契約(一般媒介・専任媒介の規制・34条の2書面)
本問は34条の2第1項の書面(媒介契約書面)の「交付」を前提とした出題だが、令和4年5月18日施行の改正により、依頼者の承諾を得れば当該書面を電磁的方法で提供できるようになった(あわせて記名押印は不要となった)。もっとも、価額査定費用の扱い・売買すべき価額の記載・専任媒介の更新期間・購入の媒介での書面交付義務という各肢の正誤は電磁的交付によっても変わらないため、現行法対応済(学習にそのまま使える)としている。
正解番号
1
問題文は公式PDFでご確認ください
著作権に配慮し、本サイトでは問題文の全文を掲載していません。お手元で公式PDFの【問 31】を開いてから解説をお読みください。
令和4年度試験問題PDF(不動産適正取引推進機構)を開くこの問題の結論
一般媒介契約において、依頼者に価額について意見を述べるための価額査定に要した費用は媒介報酬に含まれ、これを別途依頼者に請求することはできない(肢1が正しい)。売買すべき価額は一般媒介でも34条の2書面の記載事項であること、専任媒介の更新後の有効期間も3か月を超えられないこと、購入の媒介でも34条の2書面の交付義務があることを押さえる。
選択肢ごとの解説
※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。
- 1記述は正しい ○正解肢
論点: 一般媒介で、価額について意見を述べるために行った価額査定の費用を依頼者に請求できるか。
正しい。宅建業者が媒介の目的物である宅地・建物の価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならないが、この価額査定に要する費用は媒介業務に通常必要な費用として報酬に含まれ、依頼者に別途請求することはできない。一般媒介契約でも同様である。
- 2記述は誤り ×
論点: 一般媒介契約では、34条の2書面に売買すべき価額を記載する必要がないか。
誤り。売買すべき価額(評価額)は、専任・一般を問わず34条の2第1項の書面の記載事項である。一般媒介契約だからといって売買すべき価額の記載が不要になるわけではない。
- 3記述は誤り ×
論点: 専任媒介契約を更新した場合、更新後の有効期間を3か月を超える内容に定められるか。
誤り。専任媒介契約の有効期間は3か月が上限で、依頼者の申出により更新できるが、更新後の有効期間も3か月を超えることはできない。「3か月を超える内容に定めることができる」とする点が誤り。
- 4記述は誤り ×
論点: 購入の媒介を一般媒介契約で依頼された場合、買主に34条の2書面を交付しなくてよいか。
誤り。34条の2第1項の書面の交付義務は売却の媒介に限られず、購入(取得)の媒介にも及ぶ。買主Cから購入の媒介を一般媒介契約で受けた場合も、宅建業者Aは依頼者であるCに対し当該書面を交付しなければならない。
間違えやすいポイント
①価額査定費用は報酬に含まれ別途請求できない(意見を述べるときはその根拠を示す義務がある)。②34条の2書面の記載事項(売買すべき価額、媒介契約の種類、有効期間・解除、指定流通機構への登録、報酬など)は一般媒介でも省略できない。③専任媒介の有効期間3か月は更新後も上限が変わらない。④媒介契約書面は「売却の依頼」だけでなく「購入の依頼」でも交付が必要。一般媒介でも交付義務がある点に注意。
覚え方
「価額査定はタダ働き(報酬に込み)」「34条の2書面は“売りでも買いでも・一般でも”交付」「専任の3か月は更新しても3か月まで」
類似オリジナル問題で理解度チェック
※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。
【オリジナル問題】宅地建物取引業者Aが、Bから宅地の売却について媒介の依頼を受けた場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1AがBと一般媒介契約を締結した場合であっても、Aは法第34条の2第1項の規定に基づく書面を作成してBに交付しなければならない。
- 2AがBと締結した専任媒介契約は、Bからの申出があれば、更新後の有効期間を6か月とすることができる。
- 3Aが当該宅地の価額について意見を述べるために行った価額査定に要した費用は、Bに請求することができる。
- 4一般媒介契約では、法第34条の2第1項の書面に売買すべき価額を記載する必要はない。