令和3年度(10月試験) 問36 重要事項説明(35条)の説明事項でないもの
出題当時は重要事項説明書の『書面交付』が前提だったが、令和4年5月18日施行のデジタル改正で相手方の承諾を得て電磁的方法により提供できるようになった。もっとも、本問は『35条の説明事項に含まれるか否か』を問うものであり、交付方法の改正は各肢の正誤に影響しない。
正解番号
1
問題文は公式PDFでご確認ください
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令和3年度(10月試験)試験問題PDF(不動産適正取引推進機構)を開くこの問題の結論
35条の説明事項は取引態様(売買・交換・貸借)によって範囲が異なるのがポイント。特に『法令上の制限』は建物の貸借では説明が原則不要となる。説明事項として掲げられていない(=正解)のは肢1で、建物の貸借の媒介における都市計画法29条1項の開発許可の制限は、建物の貸借では説明対象外である。他の肢はいずれも該当する取引態様における説明事項に含まれる。
選択肢ごとの解説
※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。
- 1記述は誤り ×正解肢
論点: 建物の貸借の媒介において、都市計画法第29条第1項の開発許可に関する制限は35条の説明事項か。
説明事項に含まれない(これが正解)。法令に基づく制限の説明は、宅地の貸借・売買・交換や建物の売買・交換では対象となるが、『建物の貸借』の場合は都市計画法・建築基準法等の一般的な法令上の制限は説明事項から除かれている。したがって、建物の貸借における都市計画法29条1項の制限は35条で説明しなければならない事項として掲げられておらず、本肢が正解となる。
- 2記述は正しい ○
論点: 建物の貸借の媒介において、石綿使用の有無の調査結果が記録されているときのその内容は説明事項か。
説明事項に含まれる。建物について石綿(アスベスト)の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容が35条の説明事項とされ、これは建物の貸借の場合も対象となる。したがって本肢は説明しなければならない事項であり、『掲げられていないもの』ではない。
- 3記述は正しい ○
論点: 建物の貸借の媒介において、台所・浴室・便所その他の設備の整備の状況は説明事項か。
説明事項に含まれる。建物の貸借の場合には、台所・浴室・便所その他の当該建物の設備の整備の状況が35条の説明事項として定められている。したがって本肢は説明しなければならない事項であり、『掲げられていないもの』ではない。
- 4記述は正しい ○
論点: 宅地の貸借の媒介において、契約終了時に精算することとされている金銭の精算に関する事項は説明事項か。
説明事項に含まれる。宅地・建物の貸借の場合、敷金その他いかなる名義をもって授受されるかを問わず、契約終了時に精算することとされている金銭の精算に関する事項は35条の説明事項とされている。したがって本肢は説明しなければならない事項であり、『掲げられていないもの』ではない。
間違えやすいポイント
『建物の貸借』では説明が不要になる項目を押さえるのが核心。法令上の制限(都市計画法・建築基準法等)、私道負担、宅地造成・建物状況調査等の一部は建物の貸借では対象外になる。一方で、石綿・耐震・設備の整備状況・敷金等の精算・契約終了時の建物の取壊し等は貸借でも説明が必要。『貸借だから全部不要』ではない点に注意。
覚え方
「建物の貸借は“法令上の制限”をパス」「石綿・設備・敷金精算は貸借でも説明する」
類似オリジナル問題で理解度チェック
※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。
【オリジナル問題】宅地建物取引業者が行う宅地建物取引業法第35条の重要事項説明に関する次の記述のうち、同法の規定によれば、説明しなければならない事項として掲げられていないものはどれか。
- 1建物の貸借の媒介における、建築基準法に規定する建蔽率及び容積率に関する制限の内容
- 2建物の貸借の媒介における、当該建物が既存の住宅であるときの建物状況調査を実施しているかどうか及び実施している場合におけるその結果の概要
- 3建物の貸借の媒介における、当該建物について石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときのその内容
- 4宅地の貸借の媒介における、当該宅地に係る都市計画法その他の法令に基づく制限で契約内容の別に応じて定めるもの