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令和3年度(10月試験) 問44 報酬額の制限(貸借の媒介・売買の代理+媒介・低廉な空家等の特例)

宅建業法#報酬額の制限法改正あり(要注意)

肢3が用いている「低廉な空家等の売買の媒介の特例」は、出題当時(令和3年)は『代金400万円以下の宅地建物』が対象で、通常の報酬に現地調査等の費用を加えても売主(依頼者)から受ける報酬は税抜18万円(税込19.8万円)が上限であった。令和6年7月1日施行の報酬告示改正により、対象が『800万円以下』に、上限が『税抜30万円』に拡充された(買主からは通常計算の上限が別途適用される点は同じ)。本問の宅地代金300万円は改正前後いずれの特例対象額にも収まるが、上限額の数値が現行と異なるため、肢3の説明で用いる金額は出題当時のものである。肢3が誤りである理由(双方から合計44万円を上限とするのは特例の適用方法として誤り)自体は改正後も変わらない。

正解番号

2

問題文は公式PDFでご確認ください

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この問題の結論

宅地1,000万円の売買で、売主から代理・買主から媒介の依頼を受けたとき、双方から受ける報酬の合計は代理としての上限(媒介報酬の2倍=税込79万2,000円)が限度となる。買主から303,000円を受けた場合、売主からは489,000円を上限に受領できるとする肢2が正しい。貸借の媒介の合計上限と、低廉な空家等の特例の適用範囲がその他の肢で問われている。

選択肢ごとの解説

※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。

  • 1記述は誤り ×

    論点: 借賃20万円の居住用建物の貸借の媒介で、双方から受ける報酬の合計は11万円を超えてはならないか。

    誤り。貸借の媒介で依頼者双方から受ける報酬の合計額は、借賃の1か月分+消費税相当額(借賃20万円なら22万円)までである。居住用建物では依頼者の一方から受けられるのは原則0.55か月分だが、双方合計の上限は1.1か月分。権利金を売買代金とみなす特例は居住用建物には使えない。合計11万円を上限とするのは誤りである。

  • 2記述は正しい ○正解肢

    論点: 代金1,000万円の宅地で、売主から代理・買主から媒介を受け、買主から303,000円を受けた場合、売主から489,000円を上限に受領できるか。

    正しい。代金1,000万円の媒介報酬の上限は1,000万円×3%+6万円=36万円、消費税を加えて396,000円。代理の上限はその2倍の792,000円で、これが双方から受ける報酬の合計の上限となる。買主から303,000円を受けたので、売主からは792,000円-303,000円=489,000円を上限として受領できる。

  • 3記述は誤り ×

    論点: 代金300万円の宅地の売買媒介で、現地調査費用が6万円多くかかった場合、双方から合計44万円を上限に受領できるか。

    誤り。低廉な空家等の特例(出題当時は代金400万円以下が対象)は、通常の報酬に現地調査等の費用を加えた額を受けられるが、その上限は売主等の依頼者から税抜18万円(税込19.8万円)であり、かつ特例が適用されるのは費用を要する側の依頼者からの報酬に限られる。買主からは通常計算の上限(300万円×4%+2万円=14万円+消費税)が別途適用される。双方から合計44万円を上限とするのは誤りである。

  • 4記述は誤り ×

    論点: 店舗兼住宅(借賃20万円)の貸借の媒介で、依頼者の一方から受ける報酬は11万円を超えてはならないか。

    誤り。店舗兼住宅は居住用建物には当たらない。居住用建物以外の貸借の媒介では、依頼者一方からの報酬額の配分に制限はなく、双方から受ける報酬の合計が借賃の1.1か月分(22万円)以内であればよい。一方から11万円を超えて受領しても、合計が22万円以内なら適法であり、一方から11万円を上限とするのは誤りである。

間違えやすいポイント

①貸借の媒介は『双方合計で借賃の1.1か月分』が上限で、居住用は一方から0.55か月という配分制限があるが、店舗など非居住用は配分自由(肢1・肢4の対比)。②代理と媒介が混在する取引は『双方合計=代理の上限(媒介の2倍)』で頭打ちになる(肢2)。③低廉な空家等の特例は“売主(費用を要する側)”からの報酬に上乗せする制度で、買主側や双方合計に単純加算する話ではない。金額の数値は令和6年7月改正で変わった点も要注意。

覚え方

「貸借は双方合わせて“1.1か月”、居住用だけ一方0.55の壁」「代理+媒介は“代理の上限(媒介×2)で頭打ち”」「空家特例は“売主側に上乗せ”、買主は通常計算」

類似オリジナル問題で理解度チェック

※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。

【オリジナル問題】宅地建物取引業者A(消費税課税事業者)が受け取ることができる報酬額に関する次の記述のうち、現行の宅地建物取引業法および報酬告示の規定によれば正しいものはどれか。

  1. 1居住用建物(借賃1か月15万円)の貸借の媒介で、依頼者の承諾を得ずに、貸主から11万円、借主から5万5,000円の報酬を受領することができる。
  2. 2代金700万円の宅地(低廉な空家等に該当)の売買の媒介で、売主から現地調査等の費用の依頼を受け通常より費用を要した場合、売主から受ける報酬は税込33万円を上限とすることができる。
  3. 3店舗用建物(借賃1か月30万円)の貸借の媒介で、貸主・借主双方から合計で借賃の2か月分に相当する報酬を受領することができる。
  4. 4代金2,000万円の宅地の売買について、売主・買主双方から媒介の依頼を受けた場合、双方合計で媒介報酬の2倍まで受領することができる。

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