イエノミカタ 過去問解説DB

令和3年度(10月試験) 問13 区分所有法(集会・共用部分の変更・敷地利用権)

権利関係#区分所有法現行法対応 確認中

区分所有法は老朽化マンション対策等の法制見直しの対象。解説公開後も改正の成立・施行状況を確認すること。本問は令和3年4月1日施行の同法に基づき解説している。

正解番号

4

問題文は公式PDFでご確認ください

著作権に配慮し、本サイトでは問題文の全文を掲載していません。お手元で公式PDFの【問 13】を開いてから解説をお読みください。

令和3年度(10月試験)試験問題PDF(不動産適正取引推進機構)を開く

この問題の結論

建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)の基本事項を問う問題。書面決議(全員の承諾が必要)、共用部分の重大変更の決議要件(区分所有者及び議決権の各4分の3以上、区分所有者の定数のみ規約で過半数まで減少可)、専有部分と敷地利用権の分離処分禁止、共用部分の持分割合(専有部分の床面積の割合)を確認する。誤っているものを選ぶ問題で、床面積の測り方を『壁その他の区画の中心線で囲まれた水平投影面積(中心線基準)』とした肢4が正解。正しくは内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法基準)である。

選択肢ごとの解説

※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。

  • 1記述は正しい ○

    論点: 集会での決議事項について、区分所有者が1人でも反対すれば、集会を開かず書面で決議することはできないか。

    正しい。集会において決議をすべき場合、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる(区分所有法45条1項)。逆に言えば、区分所有者が1人でも反対(承諾しない)ときは、集会を開催せずに書面決議をすることはできない。書面決議には『全員の承諾』が必要という点で本肢は正しい。

  • 2記述は正しい ○

    論点: 共用部分の重大変更は各4分の3以上の決議で決するが、規約で区分所有者の定数を過半数まで減らせるか。

    正しい。形状又は効用の著しい変更を伴う共用部分の変更(重大変更)は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この『区分所有者の定数』は、規約で過半数まで減ずることができる(区分所有法17条1項)。減らせるのは区分所有者の頭数の要件のみで議決権の4分の3は動かせないが、本肢は区分所有者の定数を過半数まで減じられるとしており正しい。

  • 3記述は正しい ○

    論点: 敷地利用権が数人の共有等である場合、規約に別段の定めがなければ、専有部分と敷地利用権を分離処分できないか。

    正しい。敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、規約に別段の定めがあるときを除き、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない(区分所有法22条1項)。専有部分と敷地利用権の一体性を確保する規定であり、本肢は正しい。

  • 4記述は誤り ×正解肢

    論点: 共用部分の持分割合の基礎となる専有部分の床面積は、壁等の中心線で囲まれた水平投影面積で測るか。

    誤り。各共有者の共用部分の持分は、規約に別段の定めがある場合を除き、その有する専有部分の床面積の割合による(区分所有法14条1項)。そして、この床面積は、壁その他の区画の『内側線』で囲まれた部分の水平投影面積による(内法計算。14条3項)。本肢は『中心線で囲まれた部分の水平投影面積』(壁芯計算)としており、測り方を誤っている。建築基準法上の壁芯計算とは異なる点がひっかけ。誤っているものを選ぶ問題なので、これが正解。

間違えやすいポイント

肢4の『床面積の測り方』が最大のひっかけ。区分所有法の共用部分の持分算定では『内法(うちのり)=内側線で囲まれた水平投影面積』を用いる。一方、建築基準法の容積率・建蔽率の算定や不動産登記法の建物床面積は原則『壁芯(へきしん)=中心線』であり、この違いを突いてくる。また肢2で『規約で減らせるのは区分所有者の定数のみ(議決権の4分の3は減らせない)』という限定も頻出ポイント。書面決議は『全員の承諾』が必要(肢1)。

覚え方

区分所有法の床面積は『内法(内側線)』、建築基準・登記は『壁芯(中心線)』。重大変更は『各4分の3、頭数だけ規約で過半数まで減らせる』。書面決議は『全員の承諾でなければダメ』。

類似オリジナル問題で理解度チェック

※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。

【オリジナル問題】建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 1各区分所有者が有する共用部分の持分割合の基礎となる専有部分の床面積は、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積による。
  2. 2形状又は効用の著しい変更を伴わない共用部分の変更は、区分所有者及び議決権の各過半数による集会の決議で決することができる。
  3. 3集会の決議は、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法によってすることができる。
  4. 4敷地利用権が数人で有する所有権である場合、規約に別段の定めがない限り、専有部分と敷地利用権を分離して処分することはできない。

関連論点の問題