令和6年度 問23 所得税(住宅ローン控除の適用要件)
住宅ローン控除は毎年度の税制改正で控除率・借入限度額・適用期限が見直される。最新の税制で確認すること。
正解番号
2
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令和6年度試験問題PDF(不動産適正取引推進機構)を開くこの問題の結論
住宅ローン控除の適用要件のうち「他の譲渡特例との重複適用の可否」と「居住開始年・償還期間」を問う問題。ポイントは3つ。(1)前年やその前々年などに居住用財産の3,000万円特別控除や軽減税率の特例など『譲渡益を軽くする特例』を受けていると住宅ローン控除は使えない、(2)一方で買換え等による『譲渡損失の損益通算・繰越控除』は住宅ローン控除と併用できる、(3)控除は原則として居住の用に供した年分から始まり、償還期間は10年以上必要。これらを当てはめると正しいのは肢2。
選択肢ごとの解説
※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。
- 1記述は誤り ×
論点: 前年に居住用財産の譲渡による軽減税率の特例を受けていても、住宅ローン控除を受けられるか。
誤り。居住年の前後の一定期間内に、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除や軽減税率の特例など『譲渡益に対する特例』の適用を受けていると、住宅ローン控除は適用できない。譲渡益の特例と住宅取得の特例の二重の優遇を防ぐための重複適用制限である。
- 2記述は正しい ○正解肢
論点: 前年に居住用財産の買換え等による譲渡損失の損益通算の適用を受けていても、住宅ローン控除を受けられるか。
正しい。重複適用が制限されるのは譲渡『益』を軽くする特例であり、居住用財産の買換え等の場合の譲渡『損失』の損益通算・繰越控除は住宅ローン控除と併用できる。損失を出して住み替えた人が住宅ローン控除も受けられるようにする趣旨で、両者は排斥し合わない。
- 3記述は誤り ×
論点: 先に土地だけを取得した年について、住宅ローン控除の適用を受けられるか。
誤り。住宅ローン控除は原則として『居住用家屋を居住の用に供した年分』から適用が始まる。令和5年に敷地を取得し令和6年に家屋を新築して居住したのであれば、居住開始は令和6年であり、控除は令和6年分からとなる。土地を先に取得しただけの令和5年分について控除を受けることはできない。
- 4記述は誤り ×
論点: 住宅借入金等の償還期間が3年でも、住宅ローン控除を受けられるか。
誤り。住宅ローン控除の対象となる借入金は、償還期間が10年以上のものでなければならない。契約上の償還期間が3年では要件を満たさず、控除は受けられない。『長期の住宅ローンを組んで取得した人を支援する』制度であることから、短期の借入れは対象外とされている。
間違えやすいポイント
『譲渡益の特例(3,000万円控除・軽減税率・買換え特例)は住宅ローン控除と併用不可』『譲渡損失の損益通算・繰越控除は併用可』という区別が最大のひっかけ。損失系まで一律に排除されると思い込むと肢2を誤りと判断してしまう。また、償還期間10年以上という数値要件、控除は居住開始年分からという開始時期も頻出。
覚え方
「益(もうけ)の特例とはケンカ、損(そん)の特例とは仲良し」。譲渡益を軽くする特例=住宅ローン控除と併用不可、譲渡損失の通算=併用OK。ローンは『10年以上・住み始めた年から』。
類似オリジナル問題で理解度チェック
※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。
【オリジナル問題】住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、居住用家屋は居住の用に供する家屋として要件を満たすものとする。
- 1控除の対象となる住宅借入金等は、その償還期間が契約において5年以上とされているものであれば足りる。
- 2居住の用に供した年の前年に居住用財産の譲渡による3,000万円特別控除の適用を受けている場合であっても、住宅ローン控除の適用を受けることができる。
- 3居住の用に供した年の前年に居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算の適用を受けている場合であっても、住宅ローン控除の適用を受けることができる。
- 4敷地の用に供する土地のみを取得した年分についても、当該土地に係る借入金があれば住宅ローン控除の適用を受けることができる。