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令和6年度 問2 委任契約・準委任契約

権利関係#委任・代理現行法対応済

正解番号

4

問題文は公式PDFでご確認ください

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この問題の結論

『誤っているもの』を選ぶ問題。決め手は肢4で、そこに書かれているのは『仕事の完成に対して報酬を支払う』契約=請負(民法632条)の定義であり、委任(643条・法律行為の委託/準委任は656条・事務の委託)の定義ではない。委任は仕事の完成を目的とせず、原則無償で成立する点が請負と根本的に異なるため、肢4が誤り。他の肢(説明義務の信義則上の拡張、復受任者の選任要件、委任者死亡でも消滅しない特約)はいずれも正しい。

選択肢ごとの解説

※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。

  • 1記述は正しい ○

    論点: 販売事務を一体で行っていた宅建業者も、買主に対し防火戸の操作方法を説明する信義則上の義務を負うことがあるか。

    正しい。判例は、売主と密接な関係にあり売主と一体となってマンション販売の事務を行っていた宅建業者について、直接の契約当事者でなくても、買主に対し信義則上、防火戸の操作方法等を説明すべき義務を負うことがあるとした。契約の相手方でないから一切責任を負わない、とはいえない。

  • 2記述は正しい ○

    論点: 受任者が復受任者を選任できるのは、委任者の許諾かやむを得ない事由がある場合に限られるか。

    正しい。受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任することができない(民法644条の2第1項)。委任は当事者間の信頼関係を基礎とするため、原則として復委任は制限される。

  • 3記述は正しい ○

    論点: 本人の死亡で代理権が消滅しない旨の特約があれば、本人が死亡しても代理権は消滅しないか。

    正しい。代理権は本人の死亡によって消滅するのが原則である(民法111条1項1号)が、これは当事者の合意で排除できる。判例も、委任者(本人)の死亡によっても代理権を消滅させない旨の合意(委任契約における特約)は有効であるとしており、この特約があれば本人の死亡によって代理権は消滅しない。

  • 4記述は誤り ×正解肢

    論点: 委任は、一方が仕事の完成を約し相手方がその結果に報酬を払うことを約さなければ効力を生じないか。

    誤り。これは請負契約の定義(民法632条)であって、委任の定義ではない。委任は当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方が承諾することによって効力を生じる契約(643条。法律行為でない事務の委託は準委任=656条)であり、仕事の完成を目的としない。しかも委任は原則として無償で成立し、報酬は特約があって初めて請求できる(648条1項)。『仕事の完成』『報酬の合意が効力発生要件』という記述はいずれも委任には当てはまらないため、この肢が誤りであり正解となる。

間違えやすいポイント

『誤っているものはどれか』型なので、正しい肢を選ばないよう注意。最大のひっかけは肢4を委任の定義だと思い込むこと。『仕事の完成=請負』『事務の処理=委任』『物の使用=賃貸借』のように、典型契約はキーワードで区別する。委任は無償が原則で報酬は特約が必要、という点も請負(有償が本質)との違いとして重要。

覚え方

「“完成”と言ったら請負、“事務・法律行為の処理”なら委任」「委任はタダが原則、報酬はオプション」「復委任は“許諾かやむを得ず”のときだけ」

類似オリジナル問題で理解度チェック

※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。

【オリジナル問題】委任契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 1委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
  2. 2委任契約は有償であることが原則であり、報酬に関する特約がなくても、受任者は当然に報酬を請求することができる。
  3. 3受任者は、委任者の許諾がなくても、自らの判断で自由に復受任者を選任することができる。
  4. 4委任は、委任者の死亡によっては終了せず、当事者間に特約がある場合に限り終了する。

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