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令和3年度(10月試験) 問2 連帯債務(絶対効・相対効)

権利関係#連帯債務現行法対応済

正解番号

2

問題文は公式PDFでご確認ください

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この問題の結論

連帯債務は、更改・相殺・混同が絶対効(他の連帯債務者にも効力が及ぶ)、それ以外(請求・免除・時効の完成など)は原則として相対効という改正民法のルールで解く。誤っているのは肢2。他人(B)が持つ債権で連帯債務者(C)が勝手に相殺の意思表示をすることはできず、CができるのはBの負担部分の限度で履行を拒むことにとどまる。

選択肢ごとの解説

※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。

  • 1記述は正しい ○

    論点: 一人の連帯債務者に対する裁判上の請求は、他の連帯債務者の時効の完成に影響するか。

    正しい。改正民法では履行の請求は相対効が原則であり、DがAに裁判上の請求をしても、特段の合意がない限りその効力はB・Cには及ばない。したがってB・CがDに負う債務の消滅時効の完成には影響しない、とする本記述は正しい。

  • 2記述は誤り ×正解肢

    論点: 他の連帯債務者Bが債権者Dに対して持つ反対債権を使って、CがBに代わって相殺の意思表示をすることができるか。

    誤り。反対債権を持つのはBであり、Cが他人であるBの債権を勝手に処分(相殺の意思表示)することはできない。Bが相殺を援用しない間、Cができるのは「Bの負担部分(本問では100万円)の限度で履行を拒むこと」だけである(民法439条2項)。相殺そのものの意思表示までできるとする本記述は誤りで、これが正解肢。

  • 3記述は正しい ○

    論点: 債権者が一人の連帯債務者に対して債務を免除した場合、他の連帯債務者には全額を請求できるか。

    正しい。改正民法では免除は相対効であり、DがCの債務を免除しても、特段の合意がない限りその効力はA・Bに及ばない。したがってDはA・Bに対してなお300万円全額の支払を請求できる(免除を受けたCの負担部分を差し引く必要はない)。本記述は正しい。

  • 4記述は正しい ○

    論点: 一人の連帯債務者と債権者の間に更改があると、債権は全ての連帯債務者について消滅するか。

    正しい。更改は絶対効であり(民法438条)、AとDの間で更改があると、元の300万円の債権は全ての連帯債務者の利益のために消滅する。本記述は正しい。

間違えやすいポイント

肢2のひっかけは「他人の債権で相殺できるか」という点。相殺は本来、反対債権を持つ本人だけができる行為であり、他の連帯債務者ができるのは『相殺できる額の限度で支払を拒む(履行拒絶)』ことだけ。旧民法では他人の負担部分について相殺を援用できたが、改正で「履行拒絶」に整理された点も要注意。絶対効は「更改・相殺・混同」の3つだけと覚えておけば、請求・免除・時効の相対効(肢1・肢3)も自信を持って判定できる。

覚え方

絶対効は「コ・ソ・コ(更改・相殺・混同)」の3つだけ。他人の相殺は「自分では切れない、拒めるだけ(負担部分の限度で履行拒絶)」。

類似オリジナル問題で理解度チェック

※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。

【オリジナル問題】A、B、Cが負担部分を等しくして債権者Dに対し300万円の連帯債務を負っている。次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 1DがBに対して債務を免除した場合、特段の合意がなければ、DはA及びCに対してなお300万円全額の支払を請求できる。
  2. 2DがAに対して履行の請求をすると、特段の合意がなくても、B及びCの債務についても消滅時効の完成が猶予される。
  3. 3BがDに対して300万円の反対債権を有する場合、Bが相殺を援用しなくても、CはBの反対債権を用いて300万円全額について相殺の意思表示ができる。
  4. 4AとDの間に混同が生じても、B及びCの債務には影響せず、DはB・Cに300万円全額を請求できる。

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