令和3年度(10月試験) 問6 債権譲渡(譲渡制限特約・将来債権・対抗要件)
正解番号
2
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令和3年度(10月試験)試験問題PDF(不動産適正取引推進機構)を開くこの問題の結論
改正民法の債権譲渡は、①譲渡制限特約があっても譲渡自体は有効、②将来債権も譲渡でき、譲渡時に発生していなくても後で発生すれば譲受人が取得する、③第三者対抗には確定日付ある証書による通知・承諾が必要、という3点が軸。誤っているのは肢2で、将来債権の譲渡を否定している点が改正民法に反する。正解は肢2。
選択肢ごとの解説
※ 問題文は転載していません。「論点」は各肢の内容の要約です。必ず公式PDFの原文とあわせてお読みください。
- 1記述は正しい ○
論点: 譲渡制限の意思表示がされた債権が譲渡された場合でも譲渡は有効で、債務者は全額を供託できるか。
正しい。譲渡制限の意思表示(譲渡制限特約)がされていても、債権譲渡の効力は妨げられない(民法466条2項)。そのうえで債務者は、譲渡された債権の全額に相当する金銭を供託することができる(民法466条の2)。本記述は正しい。
- 2記述は誤り ×正解肢
論点: 債権譲渡の意思表示の時点でまだ債権が発生していない場合、譲受人はその後に発生した債権を取得できないのか。
誤り。将来発生する債権(将来債権)も譲渡でき、譲渡時に債権が現に発生していなくても、譲受人はその後に発生した債権を当然に取得する(民法466条の6第1項・2項)。将来債権を取得できないとする本記述は改正民法に反し誤りで、これが正解肢。
- 3記述は正しい ○
論点: 譲渡制限特約について悪意の譲受人に対し、債務者は履行を拒み、譲渡人への弁済等をもって対抗できるか。
正しい。譲渡制限の意思表示について悪意(または重過失)の譲受人に対しては、債務者はその債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもって譲受人に対抗できる(民法466条3項)。本記述は正しい。
- 4記述は正しい ○
論点: 債権譲渡の債務者対抗要件は通知・承諾、第三者対抗要件は確定日付ある証書による通知・承諾か。
正しい。債権譲渡は、譲渡人が債務者に通知するか債務者が承諾しなければ債務者その他の第三者に対抗できず(民法467条1項)、この通知・承諾が確定日付のある証書によってされなければ債務者以外の第三者に対抗できない(同条2項)。本記述は債権譲渡の対抗要件を正確に述べており正しい。
間違えやすいポイント
肢2の将来債権譲渡は改正民法で明文化された論点で、『まだ発生していない債権は譲渡できない・取得できない』という古い感覚のままだと引っかかる。将来債権も譲渡可能で、発生すれば譲受人が取得する。肢1・肢3の譲渡制限特約は『特約があっても譲渡は有効』が大原則で、そのうえで悪意・重過失の譲受人には債務者が履行拒絶・弁済等の対抗ができる、という二段構えを整理すること。肢4は債務者対抗要件(通知・承諾)と第三者対抗要件(確定日付ある証書)の違いを正確に。
覚え方
「特約あっても譲渡は有効/将来債権も譲れる(発生すれば譲受人のもの)」「第三者に勝つには“確定日付”」。
類似オリジナル問題で理解度チェック
※ 本サイトが作成したオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。
【オリジナル問題】売買代金債権の譲渡に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1現に発生していない将来の債権であっても譲渡することができ、その後に債権が発生したときは、譲受人は当然にこれを取得する。
- 2譲渡制限の意思表示がされた債権を譲渡した場合、その譲渡は無効となり、譲受人は債権を取得できない。
- 3債権譲渡を債務者に対抗するには、常に確定日付のある証書による通知又は承諾が必要である。
- 4譲渡制限の意思表示について善意無過失の譲受人に対しては、債務者は債務の履行を拒むことができる。